「そう、それ!」
と、璃花子ちゃん。
「あれってさ、【鬼の子】につかまって言い当てられた【逃げる子】は、【鬼の子】に何かを【差し出す】んだよな?【鬼の子】が言い当てられたご褒美って感じでさ」
仲谷くんはそう言って、何かを考えるように顎に手を当てた。
「……それで言い当てられた【逃げる子】は【鬼の子】と交代して、今度は【鬼の子】になる。【鬼だった子】は、【逃げる子】になれる。この【うるおい鬼】の遊びってさ、終わりがなくない?」
仲谷くんの言葉に、勇気くんが反応した。
「うん。ずっと交代して遊べるもんね?ゴールが無い感じだよね?」
璃花子ちゃんも、
「飽きた時に適当にやめてたなぁ。だから、最後の【鬼の子】は、ずっと鬼だもんね?次遊ぶ時は忘れて、またジャンケンから始まるんだけどさ」
と、笑った。
「それで?【うるおい鬼】と都市伝説と、何か関係があるの?」
と、岡本くんが焦ったそうに続きを促す。