別に死にたいわけじゃない。
死ぬのもめんどくさい。
ただ心が重たい。
思考が絡まってごちゃごちゃしている。
そんなスッキリとしない悶々とした精神に疲れを感じている。
私は、周りの子たちとは違う。恵まれてない子。
心から笑うことも出来ないし、楽しいと、幸せだと胸をはれることもない。
それはきっと、この先もずっとそうなのだろう。
そう考えると、明日を迎えるのも億劫。
息を吸って、吐いて。
ただ一秒一秒すぎていく時間に身を委ねて。
そうして私はただ揺蕩うように生きていく。
「おはよー」
学校に一歩足を踏み入れると、そこは賑やかで、朝だというのにザワザワと慌ただしい。
教室に入ると声をかけられて「おはよう」と返事をする。
……誰だっけ。
なんて、心の声は、秘密にして。
席に座ると「ねぇ、大村さんってイ◯スタしてる?」とショートカットのクラスメイトの女子に声をかけられる。
やばい。早速きた、ピンチ。
私、スマホを持っていないんだ。
「あー……今スマホ壊れてて修理に出してるんだよね」
「そうなんだ。大変だねぇ。代替え機は?」
「えっ、あ、ない……」
「うわぁ、最悪だぁ。スマホないとか考えただけでゾッとする」
ゾッとするという気持ちは、スマホを一度も手にしたことのない私にはわからない感情だけれど「そうなんだよねぇ」と応えた。
当たり障りのない会話をして、時間が経過するのをひたすらに待つ。



