「うん、俺も愛してるよ」 依里の言葉に破顔した晴人は、同じように愛を返す。 いや、むしろ何十倍にもして返しているかもしれない。 依里が思っているよりも、晴人の愛は計り知れないということだ。 「言葉で伝えきれないものって、本当にあるんだね」 一人の時には分からなかったことが、依里に出会って理解できるようになった。 (俺自身でも分からない、底なし沼)