エリートパイロットは没落令嬢を惜しみない愛で包む


翌朝、最寄り駅からモノレールで羽田空港に向かう。
羽田空港は広いので道を間違えながら人に尋ねたりして、なんとか第一ターミナル内にある『mineカフェ』に到着した。

アルバイトの面接ってどんな感じなんだろう。
結構厳しく、あれができるか、これができるか追及されたりするのかしら……。

いろんな想像を働かせながらスケルトンのドアを開けると、「いらっしゃいませー」と店の奥から明るい声が聞こえてきた。
朝食時だからかお店は観光客や、ビジネスマンでほぼ満員状態。
お客さんを前にしてさらに緊張していると、デニムシャツに黒のエプロンを着たショートカットの女性が、笑顔で私の前にやってきた。久斗さんと同い年ぐらいの、三十代前半の綺麗なお姉さんといった印象だ。

「あなた、今日面接の黒瀬さんかな?」
「はい! よろしくおねがいします」
「よろしく、昨日電話させてもらった秋元です。バックヤードで面接するからこちらへ来てくれるかな?」
「はいっ……!」

とにかく元気ではきはきと挨拶を心がける。昨晩、面接ではそうするのが一番だと参考サイトに書いてあったのだ。

「いやぁ、思っていた以上に若くてびっくりしちゃった。あなた、本当に人妻なのよね? 学生結婚?」