エリートパイロットは没落令嬢を惜しみない愛で包む


堂々と言い切った小春さんが眩しく見える。
都会の女性ってこういう人のことをいうのかもしれない。
たくさんの人に会って、毎日刺激を受けて高みを目指していく。
決められた場所で、決められたことでしか暮らしてこなかった自分とは真逆の人のように思えた。

私も、心機一転まったくやったことがない仕事をしてみようかしら……。
久斗さんのお世話になりっぱなしも、絶対によくないし。

小春さんと別れてからも家に帰ってからも、ずっとそんなことを思っていた。

一通りの家事を済ませ、リビングのソファに腰かける。
時間もあるので、お菓子づくりをするために材料を買いに行こうと思い立つけれど、先ほど小春さんに言われた言葉が私の行動を止めた。

「お仕事か……」

スマホに手を伸ばし、インターネットで『仕事 未経験』など打ち込んでみる。
するとすぐに、仕事の紹介サイトが複数ヒットした。
一番上にあったリンクをクリックしたら、未経験歓迎の仕事が山のように表示される。
今までアルバイトも何もしてこなかったので、こういった便利なサイトがあるのも初めて知った。

「へぇ~、雑貨屋さんのお仕事もあるのね」

興味が持てる文言も並んでおり、自然とわくわくしてきた。
場所を都内で設定し、再度検索してみる。

「……ん? 羽田空港勤務?」