好きな人と結ばれこの上ない幸福を感じたまま、意識を手放す。
翌朝――。
目が覚めたら久斗さんがしっかりと私を後ろから抱きしめてくれていた。
私、あのまま眠ってしまったのね……。
強い快感を感じてからの記憶がない。
胸の前で包んでくれている逞しい腕に頬を摺り寄せると、久斗さんの体がわずかに動いた。
「……つむぎ、起きたのか?」
「はい。おはようございます、久斗さん」
私の顔を覗き込んだ久斗さんは、目元を緩め穏やかな瞳で私を見つめる。
今までもとてもかっこよかったけれど、格別に輝いて見えた。
久斗さんとひとつになって、さらに自分の中の彼への愛が育った気がする。
「意識を失って心配したぞ。腰は抜けていないか?」
「~~っ」
冗談めいた口調であのときを引き合いに出され、顔がじわりと熱くなる。
布団の中を見ると、自分の意思の通りに足が動いてくれて安心した。
本当に腰が抜けている可能性があるから笑えない。
「……つむぎ、結婚式をちゃんと挙げないか?」



