その後秋元さんの計らいで、バックヤードでしばらく休ませてもらえることになった。
動こうという気力はあるのだが、なかなか家に帰る気にはならなかった。
夜は久斗さんが帰ってくるが、どんな顔をして会ったらいいのか分からない。
札幌に帰りたい。お父様の顔が見たいわ……。
結婚して以降、お父様とはまったく連絡をとっていなかった。
連絡がないということは、順調にプロジェクトが進んでいるのだとばかり思っていた。
しかし実際は、かなり肩身が狭い思いをしているのだろう。私に心配をかけまいと言わなかっただけで……。
「つむぎ、大丈夫なのか? ひとりで帰れるのか?」
突然頭上から降ってきた声にハッとする。
いつの間にか矢代さんが扉を開けて、心配そうな顔を覗かせていた。
「すみません。そろそろ頑張って帰りたいと思います……」
弱々しく微笑んで見せると、矢代さんはジーッと私を凝視して大きな口を開く。
「わかった、俺がお前を家に送り届けてやる。もうすぐシフトが終わるから待ってろ」
「え!?」



