エリートパイロットは没落令嬢を惜しみない愛で包む


「こ、小春さん……」

紛れもなく、久斗さんの妹の小春さんだ。
彼女とは、いっしょに品川のカフェレストランにランチへ行ったとき以来会っていない。
あのときに苦手意識を持ってしまい、自分から連絡をしていなかったし、もちろん彼女からも連絡は来ていなかった。
いきなり目の前に現れた彼女に、胸騒ぎがしてしまう。

「この前お兄ちゃんとやり取りして聞いたの、つむぎさんがここで働いてるって。席に案内してくれるかしら?」

久斗さんに小春さんとの間に起きたことは言っていないので、私の職場も何気ない会話の中で伝えたのだろう。

「どうぞ、こちらへ……」