続いて久斗さんが布団に入り、私たちは隣同士に並んだ。
ただただ身を固くする私とは違い、上体だけ起こした彼は普段と変わらない様子で私を覗き込む。
特に微笑んでいるわけでもない。
「つむぎ、目をつむってみて」
「え?」
不思議に思いながら瞼を閉じると、突然やわらかいものがしっとりと唇に重なってきた。
「むぐ!?」
驚いて目を開けると、十センチ足らずのところに久斗さんの綺麗な顔がある。
今、キスした。
想像よりも呆気なかった。でも、温かくてとてもやわらかい。
動揺する私とは違い、彼は楽しそうに笑っている。
「あのとき、ただじゃすまないって言っただろ?」
「は、はい……」
言いました。だからもっとすごいことがこれから起きるのね。
そう気合を入れていたのに、なぜかふっと、照明の光が落ちた。
「おやすみ、つむぎ」



