エリートパイロットは没落令嬢を惜しみない愛で包む


大急ぎで体を起こすと、バサッという音と共にブランケットが落ちた。
自分でかけた覚えがないので、不思議に思いながら頭を抱える。

え? ええ……? どういうこと? いったい、今何時なの?


「おっ、お帰りなさい久斗さん。あの、今日の帰宅はたしか二十一時ごろだと……」
「今二十二時を回ったところだ。夕食はできているから安心していいぞ」
「……っ!?」

私は相当な時間深い眠りに入っていたらしい。
久斗さんが帰ってきたことにも気づかず眠っていたなんて夢にも思わなかった。
よく見たら久斗さんはすでにシャワーを浴びたようで、前髪も無造作に下ろされていてスエット姿だ。
久斗さんにつられて視線をダイニングテーブルに向けると、美味しそうな夕食が並んでいた。

「簡単なメニューで申し訳ないが、一緒に食べよう」