エリートパイロットは没落令嬢を惜しみない愛で包む


丸くくりぬいた果肉がポイントのメロンのショートケーキ、白いムースにジュレを乗せたメロンのブラマンジェ。
それに口直しの、メロンとハムのミニサンドイッチやメロンとサラミのピンチョスなんかもある。
興奮気味にバックからスマホを取り出し、黒瀬さんに断りを入れてそれらを写真に収めていく。

「すごーい、マカロンがメロンの見た目にデコレーションされてる。ホワイトチョコかなぁ、これは」

芸術作品のような見た目に、つい観察してしまう。
最近は金欠で食べれていなかったけれど、私は大のスイーツ好き、カフェ好きなのだ。
写真フォルダは、ほとんどカフェに行ったときの写真で埋め尽くされていたりする。

「楽しそうだな、つむぎ」
「えっ……?」

聞こえてきた声に顔を上げると、黒瀬さんはコーヒーを口にしながら破顔していた。
今までとは違う、心から笑っている顔にどきりと心臓が音を立てた。

「すすす、すみません! 私甘いものが好きで、えっと作ったりもするものですから」
「作る? 自分で?」
「は、はい! お菓子作りが趣味なんです……最近は、できていないですけど」