パーティーが始まって数時間後、桜士はあることに気付いた。楽しそうにはしゃいでいた一花の頭がグラグラと揺れている。

「四月一日先生、眠いですか?」

「ん〜……」

一花は首を横に振るものの、目を擦っている。桜士はその手を優しく掴み、「ダメですよ、擦ったら」と穏やかな声で言った。

「もうこっちの二人も限界みたいだな」

一花と同じように頭がグラつき始めた伊一と一央を見て、アルフレッドがクスリと笑う。それに釣られて桜士たちも笑ってしまった。

穏やかな夜は、ゆっくりと過ぎていく。