Cherry Blossoms〜思惑の交差点〜

「腹が減っては戦はできぬ」とリティクが言い、それぞれ食べたいものを注文した後、クラウディオが訊ねる。

「一花を誘拐した組織は、やっぱり危ない組織なんだよね?」

「はい。各国でテロ行為を行い、公安だけでなく様々な捜査機関が彼らを追っています」

十が真剣な面持ちでそう言うと、ナタリアが「一花……」と呟きながら体を震わせる。桜士は「くれ」と書かれた紙を広げ、みんなに見せた。

「これは、あのプリペイドスマホと一緒に入っていたものです。この暗号を公安の捜査員たちは考えていたのですが、誰もまだ答えを見つけられていません」

「確か、イエティって人は二十四時間後に一花の居場所を教えるって言ってたわね。でも、「くれ」なんてお店見たことないわ」

アルオチが眉を下げながらそう言うと、彼女の隣に座っていたリティクが手を挙げる。

「この紙に仕掛けがあるとかは?」

水に浸したり、火で炙ると文字が出てくる仕掛けがあるのではないかという話だろう。桜士と十は首を横に振る。