「これからお前の血を死なない程度に抜いていく」

「えっ……」

一花は顔を真っ青にし、抵抗しようとしたものの、縛り付けられているためどうしようもできない。すでに服の袖を切られて剥き出しにされた肌にキョンシーの手によって注射器が刺され、一花の赤い血が抜き取られていく。

一本の注射の針が抜かれると、また次の注射器が体に刺さる。また血が取られていき、痛みと恐怖で涙を目に浮かべる一花を見てミノタウロスが言う。

「すごいな。この少量の血でも億単位の価値があるんだろ?」

「だからゴールデンブラッドなんだ。それにこの女は若いし、体に傷も少ないから色々使い物になる。この女だけでどれだけ稼げるか楽しみだ」

スキュラが笑いながらそう言い、釣られるように他の幹部たちも笑い出す。その光景を見ている一花の目から、耐えられなくなり涙が零れ落ちた。