生徒会室にいた俺は、頭の中がパニックになった。


だって俺はまだ、中3だよ。

うそでしょ?

こんなに早く、俺の婚約者が決まるなんて。

せめて高校を卒業するまでは、海花を想い続けることができると思っていたのに。



今朝、車の中で。

俺は、催眠術がかかってボーっとしている海花に聞いてみた。

『俺のこと、どう思ってる?』って。


夢の中に吸いこまれている海花。

うとうとしている海花が可愛すぎて、俺の口からこぼれちゃったんだ。


俺の声が聞こえているのかな? 

そんな不安もあったけど……

海花は、かすかに微笑みながら言ってくれたんだ。




『運命の王子様になって欲しいと願ってしまうほど、大好きです』って。