極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

 ……でもまだ、勇気が出ない。

 やっぱり臆病だ、私は。秦斗君は信じられるはずなのに。

「そっか。りょーかい!」

「ありがとう、紗代ちゃん。」

 私の言葉を肯定してくれた紗代ちゃんに、思わず笑みが零れる。

 私はこういう、紗代ちゃんのさりげない気遣いが大好き。

「紗代ちゃんのこと、やっぱり大好きだよ。」

「え? な~に~よ~? そんな事言ってくれちゃって~。あたしのほうが結衣のこと大好きだって~!」

「っ、わっ……紗代ちゃん、ちょっと苦しいよ……!」

「ちょっとだけだって! んー、マジで結衣可愛すぎでしょー! こんな良い子を氷堂なんかにあげたくないわー。」

 勢いよく抱き着かれて倒れそうになったけど、何とか踏みとどまる。

 ぎゅーっと強く抱きしめられて、私も紗代ちゃんを抱きしめ返す。

 ……こういうところに救われてるよ、私は。

 私の味方は間違いなく紗代ちゃんだ。それはきっと、揺るぎない。

 秦斗君のことも信頼はしている……けど、一概には言えないかもしれない。