極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

 それはとっても申し訳ないけど、阿辺君の気持ちも尊重したい。

 だけど私はこういう時、阿辺君に何て答えればいいんだろう……。

 放課後、一人で廊下を歩きながら考える。

 だって、今まで阿辺君と接点がない私だから……答えようがない気もする。

 阿辺君のことを友達として好きかと言われると、答えは「分からない」だ。

 そう考えれば、ましてや恋なんて……答えが出せなくてもおかしくないはず。

 うーん、阿辺君を傷つけずに謝る方法は……。

 私の考えはほとんど、もう決まっていた。

 「ごめんなさい。」って、謝ったほうがいい。

 曖昧な気持ちのまま、分からない気持ちのまま、人とは付き合えない。

 ここ数日で、私の気持ちは決まったも同然。

 あとは、どうやって謝るかなんだよなぁ……。

 こういう時は取り繕わず、まっすぐに伝えたほうがいいだろう。それは何となく分かっている。

「なぁ、(はじめ)。」

「ん? 何だよ。」

 無意識に足を止めたと同時に、近くの教室から複数の男の子の声が聞こえた。