極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

 急にそんなとんでもない事を言われて、一人あたふたと慌てる。

 けど秦斗君は、そんな私にくすっと意地悪く微笑んだ。

「流石に冗談だよ。もう暗くなるし、今日はお家でゆっくり休んで。」

 そう言いながら、私を解放してくれる。

 その事に安堵の息を吐き、呼吸を整えた。

 秦斗君も意地悪言うんだなぁ……。

 なんて感想を抱きながら、私は笑顔を浮かべて秦斗君にバイバイと伝えようとする。

 ……でも、口を開こうとした時。

「俺の家には、また今度呼ぶからね。」

 そう言ってから、私の唇は塞がれた。

 ……!?

 触れるだけのキスをされ、すぐに離れた唇。

 途端、私は自分の口元に両手を当てた。

「い、今何を……っ、かなと、くんっ……!」

「……これくらいは、ね。今はこれだけだから。」

 ふふっ、と妖艶に微笑んだ秦斗君。

 そんな彼でも、やっぱりかっこよくて。

「それじゃあまた明日ね、結衣さん。」

「うんっ……また、明日……っ。」

「……結衣さんは、本当に可愛い。可愛くて困るんだけどなぁ。」