極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

「女々しい事言うからでしょ。……ったく、気持ち悪。阿辺ってこんな恋愛脳だったっけ。」

 二人が仲良さそうに、そんな話をしている。

 やっぱり仲は良いんだなぁ……なんて思いながらも、私は今の気持ちを言葉で表した。

「私、結構秦斗君のこと好きなのかもしれないなぁ……って、今改めて思ったよ。私の気持ちは、きっと阿辺君の言う通りだから。」

 自分でも気付かない内に、溺れているのかもしれない。

 この“好き”っていう感情を取り消すなんて、できそうにないから。

 戻ろうと思っても、多分戻れないから。

 ふふっ、秦斗君に会いたいなぁ……。

「恋する乙女な結衣、まぁじで可愛いわぁ……。阿辺の入る隙なんかないから、さっさと諦めなさいね。」

「そんなの、分かってる。」

 なんて思いを抱いていた私には、二人の会話は聞こえていなかった。



「んじゃ、気をつけて帰れよー。」

 チャイムが鳴った後に先生の声が聞こえ、一斉にみんなが動き出す。

 ……来てしまった、放課後が。

 お昼までは“会いたい”って気持ちだったのに、今は一転。