極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

 それは私も、思っている事だった。

 紗代ちゃん同様に、質問の意味がよく分からない。

 だからそれを察した阿辺君は、一度だけ舌打ちをして今度は丁寧に質問した。

「湖宮をこんな風にイメチェンさせたのは、どうせ金森だろ?」

「それがどうしたって言うのよ。あんたに結衣はあげないよ?」

「そういうわけじゃねーって……ただ、イメチェンを決めたのは湖宮自身なんだろ? 氷堂と釣り合いたいから、見劣りしないように……って。」

 こくりと、小さく頷く。

 どうしてそんな事が阿辺君に分かったのか、それは不思議で仕方がないけれど。

 私が答えると、阿辺君の瞳は切なさを抱いたように揺れた。

 そして、どこか他人事のようにこう言った。

「やっぱな……だからだよ。湖宮をここまで好きにさせた氷堂はすげーけど、ここまで想われる氷堂が羨ましいな……なんて。何となくそう思ったから、確かめたかったんだよ。笑いたきゃ笑え。」

「……あんたね、結衣に惚れてるとか言ったら締めるからね。」

「ふっ、そりゃ怖ぇー事で。」