私は、放課後に告白する事を決心した。

 朝、告白してしまおうとも考えた……けれど。

 運が良いのか悪いのか、チャイムが鳴ってしまった。

 だからその時は教室に帰るしかなかったんだけど、帰ってきてから気付いた。

 秦斗君、すっごく褒めてくれた……えへへ。

 たくさん可愛いと言ってくれて、笑顔も見せてくれた。

 ……だけど、秦斗君は今私のことをどう思っているんだろう。

『……可愛すぎるから、これ以上、結衣さんのことを好きにさせないで。』

 あの言葉が、いやに引っかかる。

 それは……秦斗君は、これ以上は私を好きになりたくないって事なんだろうか。

 秦斗君は告白をしてくれた。

 でももう、心が変わってしまっているのかもしれない。

 だからあんな風に、拒否の言葉を紡いだのかもしれない……なんて。

 根拠も理由もないのに、何の証拠もないのに。

 私の悪い癖で、私はホームルーム後の授業でその事についてずっと考え込んでしまっていた。



 お昼休憩になっても、私の心は落ち着いてはいなかった。