極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

「あの超美少女、湖宮らしいぜ……!」

 ……結衣、さん?

 通りすがった男子生徒の口から飛び出たのは……信じられないような言葉。

 だからほとんど、無意識に体が動いていた。

 ガタッと大きな音が鳴るほど急いで席を立ち、足早に結衣さんのクラスまで行く。

 ……けど、人が多すぎる。

 結衣さんのクラスについた時にはもうたくさんの人だかりが見えて、あの人だかりの中心に結衣さんが居るんだろうと分かる。

 超美少女……それは、俺がこの前初めて知った事実だった。

 遊園地デートしたあの日、眼鏡を外した結衣さんは誰もが振り返るような美少女で。

 あの日はずっと眼鏡を外していたからか、他の男の視線が多すぎた。

 俺が近くに居てもこれだから、近くに居る事が限られている学校ではどうなるんだろう……なんて、懸念していたのに。

 それがこんなすぐ、現実になってしまうなんて。

「氷堂、こっちだ。」

「……阿辺君?」

 どうしたらいいのか……と困り果ててしまい、仕方なく強行突破に出ようとした瞬間。