極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

 偽りの俺とは違って、結衣さんは純粋で可愛いんだから。

 ……そう思うと、俺に付き合わせてしまっているのは結衣さんにとって悪影響?

 ふと、そんな考えが脳裏をよぎる。

 だって……一緒に居ればいるほど、人は相手に影響されやすい。

 もし俺のせいで、結衣さんが悲しむような事があったら……?

 そんなのは……絶対、ダメだ。

 今まで気にしてこなかったけど、人間は面倒な作りになってしまっているからありえる。

 ……かといって、結衣さんとこれ以上の距離を取りたくない。

 せっかくここまで仲良くなれたんだ。水の泡にするような行動だけは、したくない。

 だったらどうすれば……。

「なぁっ、あっちのクラスにめっちゃ可愛い子居るんだけど!」

「ていうかさ、あんなに可愛い女子この学校に居た!?」

 その時、廊下が何やら騒がしい事に気付いた。

 けど、きっと俺には関係ない。

 干渉過多にはなりたくないが為に、この状況も無視しようと……した。

 ……でも、できない言葉が俺の耳まで届いた。