「ここまで変われるんだ……凄い……。」

 小さな事一つでも変わるんだって、気付けた気がした。

 だけども捺ちゃんは私の言葉に、うーんと悩んだような表情になった。

「変われるっていうか、元々結衣ちゃんが可愛かったからね~。原石は磨けばダイヤモンドになるから、今マジそれ状態。」

「同意だわ、それ~。捺の言う通り、結衣ちゃんがかわゆい女の子だからできた技だし。」

 可愛い……?

 二人とも、何を言ってるんだろう。

「二人とも、お世辞なんていいよっ? というか、みんなのほうが断然可愛いもんっ。」

 紗代ちゃんも捺ちゃんも、智香ちゃんも私より可愛い。

 本当の事を言っているから、何もおかしな事はないはず……だけど。

「……鈍感だね、結衣ちゃん。まーそういうとこもめちゃかわなんですけど!」

「ん、マジそれな。こんなに純粋なんだから、心配になるわ。変な男に引っかかんないか。」

「いやいや捺、氷堂が居るから大丈夫っしょ。」

「……それもそっかっ。氷堂ひょろそうだから、そっちも心配だけどね。」