秦斗君とは今まで、仲が良いお友達だって思ってた。

 だけど遊園地に行った日、告白をされて……もう、お友達とは見えなくなっていた。

 私は――秦斗君が好き、なんだ。

 そう自覚しても、そこまで驚かない。

 それは多分……前々から秦斗君が好きだって、思っていたからなのかもしれない。

 今まで自覚がなかっただけで、ずっと前から……恋をしていたのかもしれない。

「……っ、マジか。」

 でも、どうしてだろう。

 驚いたり、過剰な反応はしていないはずなのに。

 ……顔が、熱い。

 熱っぽいわけじゃない。ただ、自覚して急に恥ずかしくなっただけ。

 たったそれだけの事で、私の頬はどんどん熱を帯びていった。

 だからさっきの阿辺君の質問の、私の答えは。

「……うん。秦斗君だったら、大丈夫……っ。」

 こんな事、告白してくれた人に言うべきセリフではないのかもしれない。

 けどつい、自然と口から言葉が出てきたんだ。

 私のその言葉に、阿辺君は少しだけ諦めたような切ない表情をした後。