極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

「だってそれは……本当の事、だから。否定しようがないよ。」

「……なんか、つまんねーの。」

 えぇ……つまらないって……。

 そう言われても、本当の事言っただけなのになぁ……。

 なんとも返しに困る言葉を浴びせられ、口を閉ざす。

 そんな私を阿辺君は不思議に思ったのか、今度は鋭い声で尋ねてきた。

「この際だから言わせてもらうけどさ……マジで湖宮って可愛くねーな。そのでっかい眼鏡も、優等生みたいな服装や仕草とか。とりあえず、全部が癪に障るっていうか……とにかく、地味すぎてウゼーの。」

 ……グサッ、と心に突き刺さる。

 うっ……確かにそれはそうだけど、そんなにコテンパンに言わなくても……。

 それに結構、傷つく。

 嘘告白をされた時ほどではないけど、思うように息ができなくなりかける。

 ウザい、か……まぁ、仕方ないって分かってるけど……。

 この見た目で毛嫌いされてきた事なんかざらにあるし、今更どうこう思わない。

 ……それでも面と向かって、こうもはっきりと言われたらメンタルが壊れちゃいそうだ。