極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

 ふわりと、頬を撫でられた。

「分かってる。結衣さんが信じられないって言うのは、分かってるから。だから、信じてほしい……とは言わない。」

 少しだけ悲しそうに笑った秦斗君。

 ははっと、乾いた笑みが貼りついているよう。

 その途端、胸がぎゅっと締め付けられる感覚になった。

 ……秦斗君には、全部お見通しなんだ。

「ごめん、ね。」

 振り絞ったような声は、自分が思っていたよりも小さかった。

 それでも伝わっていたようで、秦斗君は直後に意地悪そうな笑みを浮かべる。

「謝らないで。……でも、これからは覚悟しといて。」

「えっ?」

 覚悟、とは……。

 何の事を指しているのか分からず、ついきょとんとしてしまう。

 すると秦斗君は、それすらも分かっていたように意地悪そうな笑みから妖艶な笑みへと変わって。

「……これから、結衣さんに好きになってもらえるようにアタックするから。」

「っ……は、はい……。」

 ビクッと、肩と同時に心臓が跳ねたのが分かった。

 未だ握られている手からは、秦斗君の体温が伝わってくる。