極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

「それじゃあ、阿辺君から助けてくれたのは……」

「あれは本当に偶然。たまたま近くを通ったら、男の子たちの声が聞こえて……それが揉め事っぽかったから、最初は興味本位で近付いたんだ。……でもすぐ、体が動いてた。」

 そこまでで一旦言葉を切り、私の手を握る力を強めた秦斗君。

 そして……今まで見た中で、一番真剣そうな表情を私に見せた。

「事情はよく分かってなかったけど、直感で結衣さんを守らなきゃって思った。……だって、俺はどうしようもないくらい結衣さんに惚れてるんだから。」

「……っ。」

 秦斗君が私のほうの椅子に移動してきたと、ほぼ同時。

 ぎゅ……っと、優しい力で抱きしめられた。

 瞬間、心臓が力強く掴まれた感覚に陥る。

 そんな中秦斗君は、優しい手つきで私の頭を撫でた。

「今までは仮恋人として近くに居たけど……これからは、好きな人として近くに居たい。こうやって抱きしめられるだけでも、俺にとっては幸せだから。」

「……でも、私まだ……」

 信じられないよ。そう言おうと、口を開いた時。