極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

 だって今は秋。半年ほど経っているのに。

 あの時から想っていてくれていたなんて、考えられない。

 戸惑って何も言えなくなった私。

 言葉が喉に引っかかって、なかなか出てきそうにない。

 ……でも、何でだろう。

 “断る”って選択肢は、浮かんでこなかった。

 むしろ自分でその言葉を避けているみたいに、頭の中から払拭しようとしている。

 そう狼狽えていると、秦斗君がはっきりとした口調で、凛とした瞳で、私にこう言った。

「結衣さんにとってはどうでもよかったと思うけど……あの時、すっごく嬉しかったんだ。」

「うれし、かった……?」

「そう。結衣さんは誰にでも優しく接しているけど、俺はそうじゃないから。というよりも、結衣さんの何気ない優しさに救われたんだ。だからすぐに、結衣さんのことを好きになった。」

 ……秦斗君が、私を。

 まさか、告白されるとは予想していなかった。そもそも、秦斗君はその場の流れで私と仮交際をしてくれたんじゃ……。

 情報は行き渡ってしまうから、このまま付き合っている事にしよう……って。