「あ、あの、秦斗君……は、恥ずかしいから、は、離してほしい……です。」

「……ダメ、もう少しだけ。」

 えぇっ……! も、もう少しって……それまでこの体制、って事だよね……?

 そ、それは恥ずかしすぎるっ!

 人目もあるし、もう一度伝えようと口を開いたその時。

「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」

「ひゃ……っ。」

 耳元でとんでもない事を言われてしまい、更に体温が上がっていく。

 な、何だか秦斗君が甘い気がっ……!

 私は直感的にそう思うも、抵抗もままならず丸め込まれてしまった。