極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

「そうっ。俺、お化け屋敷入ってみたくて……。」

 少し恥ずかしそうに俯いた秦斗君。

 頬が少し赤くなって、でも期待を膨らませているような表情。

 お化け屋敷、かぁ……。

 正直、凄く揺れる。

 私、絶叫系のアトラクションは大体いけるけど……お化け屋敷は、絶対無理。

 自分から心霊体験をしに行くなんて、怖すぎてできない。

 ……だけど秦斗君は、すっごく行きたそう。

 こんなに目をキラキラさせている秦斗君に、私の中に葛藤が生まれる。

 入るのは怖い……だけど、今日ここに誘ってくれたのは秦斗君だ。

 少し気まずくなった後も私が気にしないようにいろいろ気を遣ってくれたのも、秦斗君で。

 ……恩を仇で返すような事は、したくない。

「うん、行こっか! 私もお化け屋敷、入ってみたかったんだぁ……!」

「本当? ふふ、それじゃ早く行こう。」

 あからさまに嬉しそうに語尾が上がった秦斗君は、わくわくを隠しきれていない。

 こんなに楽しみにしてるんだから、そのわくわくを遮るわけにはいかない。