極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

 まさかの質問に、肩を大きく跳ねさせてしまう。

 足も止まってしまい、何も言えずに口を閉ざした。

 秦斗君には正直に話したほうが良いはず。それは分かっている。

 でも言ってしまえば、迷惑になるだろうし今日の遊園地も楽しめないかもしれない。

 今は、言えない。

 だから私は取り繕ったような乾いた笑みを浮かべ、逃げ道を作った。

「その話はまた今度にしても良いかな……? 今はちょっと、言えないから……。」

「……分かった。ごめんね、言わせたくない事聞いちゃって。」

 ごめん、は私のほうのセリフだよ。

 秦斗君が申し訳なさそうにする事も、謝る事もしなくていい。

 ……それなのに臆病な私は、ごめんの一言も言えなかった。



 私が変な話の終わらせ方をしたから、この後も気まずくなると思っていた。

 だけど全然そんな雰囲気にはならず、存分に楽しめたと私は感じている。

 それはきっと、秦斗君の配慮。

 秦斗君が私をリードしてくれて、いろんなところに連れて行ってくれたから……さっきの話も一時的に気にしなくて良かったんだ。