極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

 ……眼鏡がないほうが、やっぱりというか視界がクリアだ。

 伊達だとは言え、私のつけている眼鏡は大きい。

 だからたまに邪魔になってしまったり、外してしまいたくなるから……外しておいたほうがいいだろう。

 今日だけは、いろんな事を忘れて楽しみたいし……。

「……あれ? 秦斗君?」

 そんな時、私は秦斗君の異変に気付いた。

「顔真っ赤だよ……?」

 秦斗君は片手で、自身の顔を隠している。

 けど指の隙間から顔が赤くなっているのが分かって、つい秦斗君を覗き込んでしまった。

 もしかして、熱中症……?

 もう冬に差し掛かりそうだというのに、この頃はまだ暑い。

 人も多いし、もしかしたら体調崩しちゃってるのかもしれない……。

 そう思って一人あわあわと慌てる。

「秦斗君、大丈夫っ……?」

「……結衣さん、そんなに心配しなくても俺は平気だよ。それにほら、もう乗る番みたいだし行こう。」

「えっ、秦斗君っ……!?」

 だけどあからさまと言った様子で話を逸らされてしまい、半ば強引に腕を引かれる。