極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

 あ……そっか、外さなきゃいけないのか。

 私たちが今並んでいるアトラクションは、この遊園地で一番怖いというジェットコースター。

 そろそろ乗れるかな……と思った頃合いに、そんなアナウンスが鳴ったんだ。

 指輪は良いらしいけど、やっぱり眼鏡は外さなきゃダメだよね……。

 ……正直のところ、少し抵抗がある。

 眼鏡はずっとつけたままだったし、いざ外すとなると……やっぱり怖い。

 でも外さなきゃダメ。それは分かっている。

「結衣さん、眼鏡外しても大丈夫?」

 私を気遣ってくれているのか、不安そうな表情で尋ねてくれる秦斗君。

 ……今日だけ、頑張ろう。

 せっかく秦斗君が誘ってくれたんだ、こんな事で台無しにしたくない。

「大丈夫だよ。これ、伊達だから。」

「え……? そうなの?」

「うん。ちょっと理由があって、つけてるだけだから。」

 秦斗君にめいっぱいの笑顔を向けて、眼鏡を外す。

 秦斗君は私の眼鏡が伊達な事を知らなかったから、凄く驚かせてしまった。

 私は眼鏡をケースに入れ、バッグを持ち直す。