極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

 ……本当、大好き。

 けど同時に、自分の心臓を危険な目に合わせる事態になってしまった。

 それは結衣さんと出かける当日に、分かったくらい。

 ……それくらいこの時の俺は、盲目だった。



 待ち合わせ場所は比較的分かりやすい駅前。

 時間よりも三十分早く到着し、駅の壁にもたれる。

 三十分前とか、結構早いよな……。それくらい浮かれてるのかな、俺。

 友達と出かけた事がないし、その最初の相手が好きな子。

 ……浮かれるのも、仕方ない事だろう。

 なんて思いながら、スマホを何気なく触る。

 理由は単純。これから行く遊園地の情報をもう一度予習しておく為。

 数日前に予習済みとはいえ、事前確認は怠れない。

 相手がどうでもいい相手なら何もしなくていいけど、好きな子だからそういうわけにはいかない。

 何が人気でどこに何があるのか、などを頭に可能な限りインプットさせる。

 ……でも、視線が鬱陶しいな。

 さっきから痛いくらい、邪魔くらいの視線を浴びている。

 気付いていなかったわけじゃない。気付かないふりをしていただけ。