極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

 私が完全に座った後、紗千さんはカットクロスをかけて私の髪をとる。

「結衣ちゃん、希望とかってあるかな?」

「と、特にはないです……! 紗千さんのお任せでお願いしますっ。」

「りょーかいね。じゃ、一回眼鏡外させてもらうね。」

「は、はいっ。」

 紗千さんにそう返事をしてから、眼鏡を外される。

 その瞬間、一気に目元が軽くなった。

 視界も広くなり、眼鏡がないほうが楽だと改めて思わされる。

 だけどその一方、紗千さんは驚いたように口を開けていた。

「うっわ結衣ちゃん、眼鏡外したら超絶美少女じゃん。眼鏡なくっても可愛いオーラは分かったけど、外してるほうが断然いいよ。」

「姉さん! それ言っちゃダメ!」

 口元に手を当てながら未だ驚いている紗千さんに、紗代ちゃんがぽかぽかと殴る。

 紗代ちゃん、気遣ってくれてる……。

 踏み込んだ話題だし、触れてほしくなかった話題だったから返す言葉が見つからない。

 でも何か言わなきゃと思い、慌てて口を開いた。

「私は眼鏡を外す事に慣れていないので、紗千さんのお言葉は嬉しいですがつけていきます。」