極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

「うん、そうなのっ! っていうか、めっちゃ可愛くない? うちの結衣!」

「あんたの結衣ちゃんじゃないでしょ。」

 ハスキーな声と共に奥から姿を見せたのは、背の高い美人さん。

 ……大人の女性って感じがする。

 大人っぽいオーラが漂っている美人さんに、さっきみたいに見惚れる。

 だけど、紗代ちゃんの声ではっと我に返った。

「結衣紹介するね! こっちはあたしの姉だよ! 今日の結衣のヘア、姉さんがセットしてくれるって事になったんだ!」

「どーも結衣ちゃん。紗代の姉の紗千(さち)だよ。気軽に紗千って呼んでねー。」

 紗代ちゃんのお姉さん……紗千さんに手を差し出される。

 だから私もすぐ、ぺこりと会釈した。

「は、初めまして! 湖宮結衣です! 今日はよろしくお願いします……!」

「うん、よろしくね。それじゃ早速、この椅子に座ってね。」

「は、はいっ……!」

 紗千さんに言われるがまま、近くのセットチェアに座らせてもらう。

 ……他の美容室よりも、質感が良い。

 ふわふわな気がして、座り心地が抜群すぎる。