私を包む,不器用で甘い溺愛。



今度は強引に手を引かれ,私はベッドに沈む。

しゃくりあげる私のとなりで,榛名くんも長い足を折って寝そべった。

もう,言うしかないんだわと,私も弱く返事をする。

中途半端に言いたいことだけ言うなんて,だめよね。



「甚平くんから,聞いてはいたの。世の高校生カップルは,その,そういう行為は当たり前だって」



苦悩するような榛名くんの動き。

それでも先ずは聞いてくれると言う意思なのか,そのまま彼は何も言わなかった。

少しだけ気にして瞳をずらすと,何も言わない代わりに,私が顔を覆っていた両手をそっと避けられる。

頬を撫でられ,可愛くもない泣き顔をじっと見られ。

私はふっと反対に顔をやった。



「今まで,榛名くんと付き合っているということについて深く考えたことは無かったのだけど」



そう,私は考えなかった。

ただ幸せで,ままごとよりも自分の事しか考えていなかった。