私を包む,不器用で甘い溺愛。

「ありす」



榛名くんがまたベッドに座り,両手を広げた。

次に私がどう動くのか,安心しきった顔で。

私はそっと立ち上がって,ぎゅっと彼の胸に飛び込む。

流石に勢いまでは予想外だったのか,榛名くんは私を受け止めた後,くすくすと笑った。



「ありす」



また1つ私を呼んで,頬を撫でる。

そして,ちゅっと目蓋へキスを落とした。

お義母さんが来るまでの雰囲気が,脳にかける。



「……ありす? もしかして,さっきの思い出した?」



こくん,彼の胸の中で小さく頷いた。

彼はそれでも迷うように,鼻の頭にキスを落とす。

意思を固め,唇を結び。

私はずるずると身体を起こして,自分の支えのみで座った。



「……?」



榛名くんの驚く顔も,今は確認できそうにない。