私を包む,不器用で甘い溺愛。




「あ」

「ん~?」



まだ,もぐもぐとマカロンを口に入れている榛名くん。

私はそんな榛名くんに笑いかけて,訊ねた。



「映画って,なあに?」

「ああそれね,お家デートの定番らしいよ。何もないんじゃあんまり暇だろ?」



背より後ろに片手をついて,榛名くんは親指を舐めながら答える。

そうゆうもの,なのね。

もしかして,調べてくれたのかしら……

納得しながらも考える。



「気になるの,ある? なければ探しに出掛けてもいいよ。一緒なら楽しい」

「じゃあちょっとだけ……広げてみるわ」



箱の横幅は,胴と同じくらい。

ぎっしり詰まっているだけあって,数はもちろんの事だけど……

すごい,ジャンルが豊富だわ……

あまり映画を見ない私でも,そのトップの画像で分かる。

サメ……これは,怖そうだわ。

こっちは,ゾンビ?

この辺は私,だめね。

DVDは,丁寧にジャンルでしまってあるようだった。