甘くて優しい青春恋物語 ~恐怖のドキドキと恋のドキドキは紙一重~

 ……自分の恋愛には、全く興味ない。

 でも人の恋愛に興味がある私は、この症状を恋だと断言するのにそう時間はかからなかった。

 私、いつの間にか恋してたんだ……。

「……っ。」

 そう自覚すると、めちゃくちゃ恥ずかしくなってきた……っ。

 顔を中心に熱が集まってきて、いたたまれなくなる。

 さっき風真君に……き、キスされたところも熱を帯びていた。

 ……こ、恋ってこんな恥ずかしいものなのっ?

 思わず、そう言いたくなってしまった。

「空音。」

「だ、だけどまだ確証はなくって……! 本当に風真君のことが好きかどうかも、私まだ分かんなくって……!」

「……ねぇ、こっち向いて。」

 一人慌てる私に、風真君は優しい声色でそう要求してくる。

 もうこんがらがって何も考えれなくなっていた私は、風真君の言う通りに顔を動かす。

 そして同時に、二度目のキスが落とされた。

 ……ちゅっ、と音が聞こえる。

「俺はそれでもいい。空音が少しでも俺に恋してくれてるなら、これからもっと好きにさせるからさ。」