甘くて優しい青春恋物語 ~恐怖のドキドキと恋のドキドキは紙一重~

 まぁまだ風真君とだから、安心はできると思うけど……それでもなぁ……。

 今更行かない手がないのかと提案する事もできないし、今回は覚悟を決めるしかないだろう。

「また明日くらいに日程書いたしおりは渡すから、急用が入らない限りは来てね。」

 最後はそんな風真君の言葉で、今日の部活は終わった。

「会長ばいば~い。」

「さようならー。」

 みんなは疲れた様子を見せながら、各々部室を出て行く。

 その様子を見ながら私は、一人うーんと唸っていた。

 もしや、急用が入れば行かなくても良い……?

 さっき風真君は、そんな事を言っていた。

 正直のところ都市伝説は気になるけど、怖いだろうから行きたくない。

「ねぇ風真君。」

「空音は強制参加だって言ったでしょ?」

「……何で分かったの。」

「顔に書いてあったよ。後、態度に出すぎ。」

 ぐぬぬ……流石風真君、抜かりない……。

 だけどこっちだって、本当に行きたくないんだよ。

 ……怖いから。

「その都市伝説って大体怖いものばっかりだよね? 私、そういうのは苦手なんだけど……。」