甘くて優しい青春恋物語 ~恐怖のドキドキと恋のドキドキは紙一重~

 心なしか、いつもよりも顔が赤いような……?

 はっ! もしかしてっ。

「風真君熱あるの!?」

「え、何でそうなっ――」

「おでこ失礼します!」

 熱があったらちゃんと休まなきゃ、大変な事になるよねっ!?

 だから慌てて風真君のおでこに手を当ててみる。

 ……けど、思ったより熱くはなかった。

 私のおでこと比べてみても、全然変わらない。

 良かった、熱はないみたい……。

 ほっと安堵して、風真君にも安心してもらえるように元気いっぱいに言う。

「風真君! 全然熱なかったから、安心していいよ!」

「……空音。」

「はい?」

 だけど何故か、風真君に名前を呼ばれた。

 しかも、凄く真剣そうな声色で。

 もしかして、今から怒られる私……?

 そう考えて一人あたふた慌ててしまったけど、全然そうではなくて。

「そんな簡単に男に触れたらいけないよ。何されるか分かんないよ。」

「えっ?」

 怒られて、ない……?

 それに、男に触れたらダメって……何だか……。

「風真君、過保護なパパみたいな事言うんだねっ。」