甘くて優しい青春恋物語 ~恐怖のドキドキと恋のドキドキは紙一重~

 それが本当かどうかは分からないけど。

「実はこの地域は、都市伝説が意外とあるんだよね。だから、その特集を組んでもらおうと思ってね。そうすれば、興味ない人だってある程度は興味持ってくれるかもしれないでしょ?」

 うーん、確かにそれはあり得る。

 こっくりさんも小学生の時する人も多かったし、七不思議を確かめようとする人も居たくらいだ。

 高校生になったとて、興味がある人が多少は居るかもしれない。

 風真君、こんな真面目な案出せたんだね……。

 しみじみと感じてしまい、うんうんと頷く。

「でもただ組むだけじゃダメなんだよね。本当にあるのかどうか、みんな確かめてみたくない?」

「「「みたい!!!」」」

 ……何だろう、とてもとても嫌な予感がするのですが。

 背筋が凍りそうな感覚になり、口角がどんどん引きつっていく。

 そしてその予感は……見事、当たってしまうのだった。

「でしょ? だから、本当にその都市伝説があるところに向かって確かめてみようと思うんだ。特集には、何か面白い体験があったら載せるって事で。」