甘くて優しい青春恋物語 ~恐怖のドキドキと恋のドキドキは紙一重~

 なんてツッコミたくなるも、ぐっと我慢する。

 代わりにむっと口を尖らせ、もう一度質問をした。

「つまり、何をするんですか?」

 私たちは何をさせられるのか。これ大事、とっても重要。

 心の中で一人コントのようなものをして、風真君の言葉をじっと待つ。

 そうしていると風真君はおもむろに、さっきの意味ありげな笑みを浮かべて。

「自分たちで、この地域の都市伝説の特集を作るんだよ。」

「「「特集?」」」

「うん、特集。」

 特集、とは。

 何だか嫌な予感がして、じわっと冷や汗が額に浮かぶ。

 ……物凄く、逃げ出したい。

 だけどそんな無責任な事は流石にできず、風真君の言葉を聞く事になってしまった。

「こっくりさんとか、口裂け女とか。世の中にはたくさんの都市伝説があるじゃない。」

 説明口調になり、一つ一つ丁寧に教えだしてくれた風真君。

 この部活に入ってる人はみんな、もちろんだけどオカルトに興味がある。

 楽そうだから、って理由で入ってる人はいない……と、風真君から聞いた事がある。