甘くて優しい青春恋物語 ~恐怖のドキドキと恋のドキドキは紙一重~

 風真君も分かってたんだ、この部活が危機なの……。

 風真君はどこか抜けてるところがあるから、私は少しだけ心配だった。

 もしかしたら風真君は何も危惧していないんじゃないか、って。

 でもそんな事なくて、とっても安心してしまった。

 きっと、風真君には失礼だろうけど……あはは。

「それじゃあ会長、具体的には何をするんですか?」

 一年生が、控えめに恐る恐る手を挙げる。

 風真君はその質問にふっと意味深に微笑んで、目をキラッと光らせた。

 ……一体、風真君は何考えてるんだろう。

 私も背筋をピンとさせて、風真君の言葉を聞く体制を作る。

 それと同時に、こんな言葉が聞こえた。

「人数が少なければ、この部活に興味を持ってもらえばいい。つまり、オカルトを知ってもらえばいいんだ。」

 ……それ、答えになってないんじゃ。

 とは言わず、私も質問を投げかける。

「私もしつもーん! どうやって知ってもらうんですか?」

「良い質問だね。そう、それなんだよ。」

 ……それ、とはどれなんだろう。