4時間目の体育。


男女でそれぞれ、体育館でバスケの試合をしている中。


俺ら男子は1試合目が終わって、俺は飲み物を口にしながら一息つく。


「ゆーずきっ、まじナイス! 大活躍だったじゃん!」


「おまえもなっ」


親友の中山千秋(なかやま ちあき)がやってきて、片手でハイタッチする。


「さすが元バスケ部。高校でも入りゃ良かったのに」


「あー……迷ったけど、高校はべつに部活入んなくてもいっかなって」


小中とバスケをやってた俺は、昔からバスケは結構得意で、スポーツの中でも1番好きだ。


でもまぁ、今まで部活に力入れてきた分、高校では土日は好きに遊びたいし、放課後もすぐに帰りたいから部活には入らなかった。


「いいよなーっ、柚希は。試合中も女子からキャーキャー言われて。俺もモテてー!」


「いや、そーでもないし」


「またまたー。これだからイケメンは」


……いや、ほんとにそんな良いもんじゃないんだけど。