「でもっ…!」 「…着いてくんなってば。」 真が言った。 私が涙目になっていると。 「なんだよ、その言い方。 心配してるのに。」 龍也が言った。 「…いいよ。」 「…彼女泣かされて、 黙ってられるかよ。」 龍也が真を見て言う。 真は、無視して教室を出ようとする。 「おい、待てよ。」 龍也が真の腕を掴む。 「…喧嘩なら、後にしてくんない? 凛が先だから。」 そう言い捨てて、教室を出た真。 「…………。」 黙って龍也を見た。 「…意味分かんねー。」 悔しそうな顔をしていた。