料理人役のカイルが遅めのランチにとサンドイッチを作ってくれた。

 卵サンドイッチは、わたしの大好物。

 みんなのランチの残り物であるポタージュスープをカップについでもらい、紙袋にサンドイッチを入れ、庭に出てみることにした。

 カイルがスープとサンドイッチを片手に持ち、もう片方の肩をわたしに貸してくれた。

 彼は、料理人役といえど本物の料理人である。だけど、料理人によくあるように樽みたいな体型ではなく、背が高くて筋肉質の体型である。彼だったら小柄なわたしをひょひょいのひょいで運んでしまうかもしれない。

 それはともかく、アッシュフィールド公爵家には立派な東屋がある。

 そこでいただくことにした。