「彼は? 彼は、きみのなんだ?」

 頭も心も動揺しまくっている。だから、コリンが何度も尋ねてきていることに気がつかなかった。

「あなたに黙っていたことは謝るわ。でも、バーナードにはこういう理由(わけ)で金貨が必要だから、この仕事を請け負うわって、簡単に説明はしたのよ」

 ムダに言い訳をしてしまう。

「バイロンは何者だ? きみとの関係は?」

 刃物みたいに鋭い声にハッとした。